2020年の税理士業界、あなたはビジョンを持っていますか?
皆さん、こんにちは。広瀬元義です。
1997年に、ニューヨークにあるAICPA(米国公認会計士協会)の
本部に行って、一本のビデオテープをもらいました。
タイトルは、
『CPA Vision Project ~Focus on the Horizon~』
(地平線の向こうに、CPAの将来を展望しよう)というもの。
2010年には、CPA事務所はどのようになっているのか、
いや、どのようになっていなければならないのか。
AICPAが「CPA ビジョン・プロジェクト」というものを発足し、
全米で約4000人のCPAが参加して、
当時の15年後である2010年のCPA事務所像というものを模索する、
「フューチャー・フォーラム」が開かれました。
ビデオテープは、その時のプロモーションビデオです。
これを改めて観てみました。
テレビのニュース番組風にプロモーションビデオは始まります。
設定は2005年。
アナウンサー風のナレーターは、CPAの現状について語ります。
そして、街の声を拾いました。
「数年前はCPAに経理業務をやってもらっていたが、
新しい経理ソフトが発売になり、非常に楽になるようだったので、
それを導入して、私自身でやるようにしました。
顧問のCPAはいまだ紙と鉛筆でした。
彼はいつも過去のことばかり気にしていたが、
私は今日のこと、そしてこれからのことが心配なんです」
と、若い経営者は語ります。
「小規模事業主として、アドバイスをくれる専門家を必要としていました。
顧問のCPAにそれを期待したが、まったく期待はずれだったので、
私はCPA替えることにしました」
と、女性経営者は言います。
「顧問のCPAよりも、他の情報源から必要な情報を入手するようになりました。
彼らの価値は下がる一方です。
世の中は変わっていっているのに、CPAたちは変わらないままです」
と、違う若い経営者は、あきれ顔で話します。
このビデオの中で最も重要なのは、
「何もしない」「現状維持」「変化するわけがない」
という思考から脱却することだ、ということが改めてわかりました。
15年前に作られたこの映像、
今の日本の会計事務所の現状とまったく同じようです。
皆さんは、2020年の会計業界とあなたの会計事務所について、
確固としたビジョンをお持ちですか?
会計事務所は、今あるものを守るという考えで、
自らに限界を課してはならないのだと思います。
環境は常に変化しています。目まぐるしく。
過去15年分の変化が、この2、3年で
会計事務所の環境を激変させました。
「このまま続けていれば成功し、引退まで無事に過ごせる」というのは、
すでに過去の幻想なのだということを、
私たちは知らなければなりません。
1月18日(火)開催の新春感謝祭で、
2020年の会計事務所に向けてのビジョンを私は提案します。
ぜひお越しください。
ひろせでした。