会計事務所の未来をつくる

2011年10月19日

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皆さんこんにちは。
今日は、未来をつくるということについてお話しします。

今、サンフランシスコにいます。
大前研一さんの向研会ツアーに参加しています。

昨日は、スタンフォード大学で講義を受けました。
スタンフォード大学は、15年くらい前、
インターネット系企業ツアーに参加したときにも訪問しました。

あの当時、サンノゼ、シリコンバレー、ベンチャーキャピタル、
BtoBとかBtoCなどという言葉の響きに
まだ見ぬ未来のエネルギーを感じたものでした。

日本ではまだ有名でなかったFedEx社に、
夜中に訪問したことを思い出しました。
なぜそんな遅い時間に行ったのか、理由を思い出せませんが、
ベルトコンベアーに流れる出荷場の見学の後、
夜の11時から1時間、企業文化の講義を受けました。

そのとき、FedExの社員アンケートの雛形をもらいましたが、
これが思わぬ副産物になり、
その後当社で開催したリーダーシップ研修に役立ちました。

さて、昨日聞いた面白い話。
サンフランシスコでは、中国のように自転車が増えたって、
HIS関連の現地案内の人が言っていました。
何でも、ツイッター社の社員が自転車通勤しているらしく、
「エコ」も一つのトレンドなんだって、思いました。

Kovioという会社のプレゼンテーションを聞きました。

Kovioは、シリコンを使った印刷プロセスで、
薄膜トランジスタと呼ばれる非常に高速な半導体を
製造する手法を開発した会社だそうです。

今は、自社技術をRFID(無線ICタグ)などに利用し、
ICタグや乗車カード、お財布ケータイなどの普及に取り組んでいるそうです。

昔は、パソコン。
その後は、インターネットやモバイル。
今は、iPhoneに代表される携帯情報端末の時代に、 それを支えるクラウド。

携帯は電話をかけるものから、
情報を集めたり発信したりする優れものに変わってきました。

例えば、ヘアカラー剤を買おうとしたとき、
商品に付けられているチップに携帯をかざせば、
携帯に入っている自分の写真の髪の部分が、
そのお気に入りのヘアカラー剤の色に染まる、
なんていうのは、すぐに想像がつく近未来かもしれません。

夕方は、Citizen Spaceを訪問しました。

2006年に設立された、世界初の常設Co-Workingサービスで、
サンフランシスコで最大級の規模を誇ります。

要は、SOHOや在宅勤務者やフリーランス向けの場所で、
参加者同士の交流や懇親が図れることが特徴です。

一般的な貸しオフィスの場合、
ちゃんとした事務所を借りられない会社が利用するというのが、
普通の理解なのですが、ここの場合は基本コンセプトが違います。

自宅で一人で仕事していても、効率が悪いと思う人も多くいて、
猫の相手をしながらパソコンに向かったり、
奥さんに煙たがられながら仕事するなら、
ここの方が効率良く集中できる、ということです。

もちろんここの場合は、敷金や権利金も要らない。

したがって、一人でやりたいと思う人もいるけど、
一緒に共同でやりたいという人も集まってくるという訳です。

いろんなイベントもあるのが特徴だそうですから、
早速日本にも入って来そうな気配です。

本日は、大前研一さんの出身母体である、
マッキンゼー社のサンフランシスコ事務所を訪問しました。

47階のオフイスから眼下を見下ろすと、
ベイブリッジが朝靄の雲の隙間に見えました。
この素晴らしい眺めは、社員の忠誠心もあおりそうです。

最近のビジネスの動向についてお話しをいただきました。

『シリコンバレーは、死んだ業界を殺しながら自分が再生する』
って言葉が刺激的でした。

新聞業界は、旅行業界と同じ運命になると言う。
今は、チケットなどの購入もネットで個人でやる時代になった。
この流れはもう誰にも止められない。

こうした大きな流れが、
会計業界にどのような影響を与えるのかが私の最大の関心事なのですが、
企業が何に興味を持ち、企業オーナーが何に関心を示すかがわかれば、
勝ち組会計事務所の未来を構築することができそうです。

iPhoneで、税金計算したり、
財務諸表を見るなんて単純な想像では勝てそうにない。

マイクロソフトがスカイプを買ったとき、
多くの人は「何をするつもり…」って疑問を感じた。
彼らは、スカイプという機能を買ったのではなく、
個人情報を買ったのだと言う。

結局、顧客データベースを構築した企業が、
次々と勝ち、名乗りをあげる時代になって来た。

こうした技術革新の流れの中で、
会計事務所では二つの改革が必要です。

一つは、会計事務所を製造業としてみたときの、
原価を下げ、製造プロセスを変えていくこと。

もう一つは、
情報産業として、顧客データベースを作り上げることが
大切かと思うが、これは一会計事務所では難しいものもある。

「ベンチャーは、
 既存の会社を破壊しながら自らのマーケットを作り上げるしかない」
という言葉を、そのまま会計事務所業界に当てはめれば、

「会計事務所は、
 既存の会計事務所を破壊しながら自らのマーケットを築き上げるしかない」
ということになるのでしょうか?

ミッション

●顧客企業の成長
顧客企業が筋肉質で強い競争力を備え、それが業績向上という目に見える成果を生み出し、さらには継続的な成長を具現化できるよう貢献すること。

●人材の育成
マッキンゼー自体が優秀な人材を惹きつけ、その人材の持つ才能を最大限に引き出しながら、彼らを夢中にさせる組織であり続けること。

バリュー

●最高のプロフェッショナルスタンダードにこだわる
  顧客企業の利益を最優先に考える。
  高い倫理規範を遵守する。
  顧客企業の信頼を損なわないよう最高レベルの守秘義務を遵守する。
  いかなるものにも依存しない独立した視点を維持する。
  顧客企業と自らの経営資源を費用対効果の高い方法で活用する。

●顧客企業の業績を大幅に向上させる
  常に企業経営者の視点でアプローチする。
  世界中すべてのオフィスの情報・経験を共有し、
  すべての顧客企業に、マッキンゼーとして最善のサービスを提供する。
  顧客企業の経営手法に革新的な視点を持ち込む。
  持続的な発展を可能にするための能力を顧客企業において構築する。
  顧客企業と信頼に裏打ちされた息の長い関係を構築する。

●優れた人材のために比類ない環境を作る
  階層のない、オープンな環境を作る。
  年功や経験の蓄積量ではなく、  
  顧客企業に提供した価値やマッキンゼー全社に貢献した成果によって評価する。
  シニアなコンサルタントが若手コンサルタントを指導することで、お互いの成長を図る。
  誰もが自分の考えや意見を妥協なく述べる。
  世界中すべてのオフィスが”One Firm(一つの組織)”
  として共有する理念によって、自らを律する。

マッキンゼー社のHPより引用

ひろせでした。

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PROFILE プロフィールPROFILE(プロフィール)

広瀬元義
株式会社アックスコンサルティング代表取締役。1988年 株式会社アックスコンサルティングを設立。不動産コンサルティング、会計事務所向けコンサルティングを中心に業務を展開。