ドイツ人の凄さに共通すること。もう一度会計事務所ビジネスを考えて見ませんか?

2013年10月18日

みなさん、こんにちは。
今日は、ドイツの企業を訪問して感じたことを書きます。

ドイツに初めて来たのは、JDLの社員だったときで
優秀社員ということで、入社2年目に
世界最大の産業見本市であるハノーバー・メッセのコンピューターショーに
連れて行ってもらいました。 もうずいぶん昔の話です。

2度目は、TKCの飯塚社長(当時)に誘われて、
ダーテフ社(ドイツの計算センター)を訪問しました。
そのとき初めて、継続MASのプレゼンを見ました。
感謝しています。

3度目は、経済アナリストの藤原直哉氏の研修旅行に参加し、
壊れ残ったベルリンの壁を見たりしました。
いちばん印象的だったのが、ユダヤ人強制収容所のアウシュビッツの訪問でした。

いずれも、ドイツ人を理解するのに役立ちました。
いや、もしかしたら人間の本質なのかもしれません。

今回は、4回目のドイツ。
大前研一氏の向研会での企業訪問。

印象に残った、巨大企業2社。

BASF SEという世界最大の総合科学会社と、Robert Bosch GmbHという
世界最大の自動車部品メーカーを訪問して感じた共通項をお話しします。

ドイツは日本と同じ敗戦国で、焼け野原の中から驚異的な復興を遂げたことは
周知の事実ですが、過去へのこだわり、それも彼らの中に、戦争に対する悔恨の情が
その何処かに残っているような気がします。

今の日本人の中に、先の大戦のしこりというか、こだわりのようなものが、
少しでもDNAとして体の中に継いで来た人がどれだけいるでしょうか?

こういう私も、50代ではありますが戦後世代。
親父が、戦争に行って鉄砲を担いだものの、過去の歴史としての認識しかありません。

私たちはすぐに被害者なのか加害者なのかを、あるいは良いか悪いかといった、
単純な棲み分けで物事を結論づけようとする癖がありますが、もっと深いところにまで、
入り込んでみなければ、本質は語れないのかもしれません。

ドイツの凄いところは、私たち日本人と違って、
過去をしっかり認識し、大事にしている点だと思います。

そのために何をしなければならないのか?

企業としてあるべき姿、そんなことを知るのにBASF SEでの話が印象に残りました。

彼らは3つのことを掲げているといいました。

1つは、オープンである
2つ目は、社員の将来への責任
3つ目は、開拓魂(ここは少し表現が違ったかもしれませんが、このような意味でした)

これを聞いて、「当たり前だよ、そんなの知ってるよ」って、
言われる人もたくさんいるかもしれませんが、
本気でこの3つを実行している会計事務所がどれだけあるでしょうか?

中小企業もしかりです。

私は、この話を聞きながら、
あの当時のドイツの政治家や軍が、これを実行していたら、
あんな悲惨な戦争は回避できたのではないかと考えてしまいました。

結局、人間のやること。
私利私欲、自分本位に考えてしまいます。

過去があるから、この言葉が心に染みました。

そして、少しでも歴史的見地から今日を過ごせればいいと感じた次第です。

歴史的見地って、過去を知り未来を知ると同時に、
今自分が先端で歴史を作っている、そう、今日も今も、という意味です。

なんだか、分かり難かったかもしれませんが、
心の状況を読んでいただければ幸いです。

昨日までフランクフルト、今日はミュンヘン。

このあとローマ行きの飛行機に乗ります。
ミュンヘンのウェスティンホテルの一室でこの記事を書いています。

ドイツは、素敵な国です。

機会があったらぜひ、訪れてみてください。
ひろせでした。

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PROFILE プロフィールPROFILE(プロフィール)

広瀬元義
株式会社アックスコンサルティング代表取締役。1988年 株式会社アックスコンサルティングを設立。不動産コンサルティング、会計事務所向けコンサルティングを中心に業務を展開。