ホンダとハーレーと「失敗の3C」
こんにちは、広瀬元義です。
今日は、「ハートレーの3C」についてお話しします。
企業競争とは、
古い会社が新しい会社に
取って代わられることを言うのですが、
会計事務所も同じです。
したがって、会計事務所経営においても
新しい会計事務所、つまり若い世代の人たちの
マーケティング手法や、顧客サービスのやり方を
学んでいくことがとても大切なのです。
会計事務所というのは、普通の会社のように
突然倒産するということがないので、
失敗やピンチを見逃してしまいがちになります。
だから逆に、チャンスもつかめなくなる。
わかりやすい例として、今から50年ほど前の
ハーレー・ダビッドソンとホンダの企業競争の話をします。
ホンダがアメリカに進出した当時は、
誰もホンダのことは知りませんでした。
ハーレーも最初は全く相手にはしていませんでした。
なぜなら、すでに確固たる市場があったからです。
黒い革ジャンを着て、ハーレーに乗る。
そんな絶対的なステータスが、
ハーレー・ダビッドソンにはありました。
「ホンダの小さなバイクなんて…、
うちの会社には関係ない」と。
ところが、いつの間にか、
まわりはホンダのバイクで溢れていました。
ホンダは何をやったかというと、
まず、ハーレーの顧客ではなかった人たちを狙って
まったく新しいバイクの市場を創りました。
キャッチコピーは「素晴らしき人、ホンダに乗る」です。
そこから市場を拡大していき、その力でもって、
ハーレーを凌駕する市場を構築したのです。
このハーレーの失敗の原因を、
R・ハートレー教授が「3C」としてまとめました。
1.自己満足(Complacency)
「うまくいっている」と思いこみ続けること。
手を抜くわけではなく、一生懸命頑張っているけれど、
市場や競争の条件の変化に気が付かない。
2.保守主義(Conservatism)
現状維持の場合は最強の組織になれるけれども、
新しいことを始めるとなると、消極的。
市場や競争の条件の変化に対応しきれなくなる。
3.思い上がり(Conceit)
今まで築き上げてきたものを過信すること。
市場や競争の条件の変化に鈍感になり、
足元をすくわれてしまう。
新たに出てきた会計事務所が、どんなことをしているのか、
新しい人たちの方法を学び、取り入れていける
柔軟な企業風土が必要です。
ハートレー教授は、伝統的な組織が陥りがちな現象を
このように「ハートレーの3C」としてまとめました。
あなたの事務所の経営手法を、確認してみてください。