広瀬、死す!? ~坂の上の雲~
皆さん、こんにちは。広瀬元義です。
今年最後のメルマガになりました。
タイトル見て「!?」と思った方と、
「あ!! 坂の上の雲だな…」って思った方がいたことと思います。
ご存知のように、
『坂の上の雲』は司馬遼太郎の書いた歴史小説です。
明治の小国日本が近代国家の仲間入りをし、
欧米列強に肩を並べようと
大国ロシアを相手に戦争を始める過程の中で、
秋山好古、真之兄弟や俳人正岡子規の
人間模様や歴史観を描いた、素晴らしい小説です。
私は20代の頃、司馬遼太郎の本をほとんど読みました。
当時、酔っぱらうと、
「司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読んでいないようなやつとは、
酒を飲みたくないな!!」なんて悪態をついて、
「俺は広瀬中佐の遠縁だ」とうそぶいていました。
数年前は、この本を
新卒の入社前の課題図書にしたこともあります。
「広瀬、死す」というタイトルで先週日曜日にNHKで放送されたのは、
旅順港の閉塞作戦を敢行し、
そのさなかに戦死した広瀬武夫のストーリーでした。
私も広瀬武夫と同じ九州大分県の出身なので、
子供の頃から広瀬武夫のことを意識していました。
歌にも「杉野は何処(いずこ)、杉野は居ずや♪♪」とあります。
戦争賛美の歌として嫌う人もいますが、私は大好きです。
多少の誇張はあるかもしれませんが、
将たるもの、一兵卒も無駄死にさせてはならないと思いました。
この言葉を自分の会社や、会計事務所に当てはめて考えてみました。
個々の才能や気概、そして人間性を汲み取り、
個々を大切にし、一緒に頑張っていかなければ、
会社も国家も存在しないのだと、改めて思いました。
時間を作ってでも、一度、司馬遼太郎の『坂の上の雲』を
読んでみてはいかがでしょうか?
あるいは、NHKの『坂の上の雲』がDVDで販売されていますので、
お正月にでも、ぜひ観てください。
きっと、素晴らしい国家日本が、もっともっと好きになると思います。
少し、会計業界のお話に触れて、
今年最後のメルマガにしたいと思います。
今年一年は、これまでにないほどの速さで会計業界が変化しました。
これこそ激変です。
もしこの大変化を肌で感じていないとしたら、とても危険な状態です。
天敵の生息しないガラパゴスなら、
自分だけ変化をしないで生き残ることも可能です。
しかし、会計業界では、”広告規制の緩和”や
“税理士法人の設立”といった法の整備によって、
多くの外敵が侵入してきました。
今の日本の会計業界の状況は、
2000年前後のアメリカにそっくりです。
私が取材した、米国CPAのジョン・クラッチャー氏は、
「変化を前にして、これを止めることはできない。
変化の波は確実に、逃げ遅れた会計事務所を喰らっていく。
喰らわれるのが嫌なら、少しでも上へ、上へと逃げることだ!!」
と、彼は自分の経験をもとにそう言いました。
上とは、大きく強く変化することだと、彼は言いました。
そして、そのために、これまでの常識や慣習を自らが打ち破るしかない、
と、付け加えました。
2010年は、変化の前のプロローグでした。
2011年も、必ず、素晴らしい一年にするために、
私たちは全力で会計事務所を応援いたします。
一年間私のメルマガにお付き合いいただき、
ありがとうございました。
2011年もどうぞよろしくお願いします。
ひろせでした。