アクシデントが起きたときの対応で成約の可否が分かれる~税理士紹介の現場から~

2011年01月05日

今回は、ご紹介したお客様に
アクシデントが起きたときの対応で、
成約の可否が分かれた事例をお話しします。

ある建設業の社長さんが
法人設立と顧問契約を頼むため、当社に問い合わせてきました。

その社長には、本人の強い要望もあって、
3人の税理士を紹介し、各先生と面談を実施。

社長はそのうち2人の税理士(A、B)を気に入り、
2回目の面談のアポイントをそれぞれ入れました。

その直後、社長から電話が入りました。
「父が突然亡くなったので、
 A先生とB先生との面談をキャンセルしてください。
 恐縮ですが、お2人に謝っておいていただけると助かります。
 また連絡します」

A先生とB先生には当社から連絡を入れ、
社長からの連絡を待つことにしました。

四十九日が明ける少し前、
A先生とB先生は社長のことが気になり、電話をかけました。
ともに5~6回電話をしても留守電のまま。

ここまでは2人の対応は同じですが、その先で明暗が分かれました。

A先生は「断られた」と思い、
その後は特にアクションを起こしませんでした。

B先生は
「電話にも出ないなんて、よほど大変な時期なのだろう」と判断。
相続に関する資料を社長に郵送しました。

資料には
「失礼でなければ、
 四十九日の喪が明けたころに私から連絡をいたします。
 何かお困りでしたらなんでもご相談ください」

と一筆箋を入れておいたのです。

結果として、社長はB先生に連絡をとり、
面談後に顧問契約を結びました。

アクシデントが起きたときの対応で、
日ごろは見えない本質的な部分が表れたのです。

お客様にとっても、
アクシデントが起きたときの対応は心に強く残ります。

その対応次第で、成約の可否が分かれることもある、
ということがよくわかるケースでした。

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PROFILE プロフィールPROFILE(プロフィール)

広瀬元義
株式会社アックスコンサルティング代表取締役。1988年 株式会社アックスコンサルティングを設立。不動産コンサルティング、会計事務所向けコンサルティングを中心に業務を展開。